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2018.02.02 リチャード・ヤング博士の招待講演会が開催されました

平成30年1月31日、名古屋大学鶴舞キャンパスにて、Syros Pharmaceuticals, Inc. (米国シロス社)の創業者であり、スーパーエンハンサー※1研究の第一人者である、マサチューセッツ工科大学(MIT)ホワイトヘッド研究所教授

リチャード・ヤング博士※2の招待講演会が開催されました。


当社子会社であるテムリック株式会社が開発中のTM-411(一般名:タミバロテン)に関連して、1月30日に開催された「レチノイド(タミバロテン)と難病治療」シンポジウム※3の特別演者としてヤング博士が来日され、引き続き名古屋大学において、本講演会を開催いたしました。


本講演会は、名古屋大学医学系研究科長・医学部長/予防早期医療創成センター長・門松健治教授からの開会挨拶に続き、名古屋医療センター院長・直江知樹先生の座長のもと執り行われました。講演では、ヤング博士のスーパーエンハンサー発見の経緯と最新の研究成果に加え、スーパーエンハンサーにより発症する急性骨髄性白血病の新規治療薬として、タミバロテンの開発を進める重要性について解説されました。


本講演には、名古屋大学の学生の皆様、先生方、大学関係者の皆様、当社研究員など、合計70名以上の方にご参加いただき、ヤング博士の研究およびタミバロテンに対する注目の高さが現れていました。ご参加頂きました皆様ならびに、ご協力頂きました関係者の皆様に、感謝申し上げます。


当社は、このような活動を通じ、名古屋大学を初めとする中部圏におけるライフサイエンス関連の基礎及び応用研究の啓蒙とバイオ産業の振興に努めるとともに、最先端の科学の知見を得ることで当社の創薬研究事業を発展させ、企業価値の向上を目指してまいります。


※1:スーパーエンハンサーとは


リチャード・ヤング博士らによって提唱された概念で、発生や分化に関わる鍵となる遺伝子転写を制御する局所的にクラスターを形成した転写因子群のことを指し、幹細胞を始め各細胞系統を特徴付けるような遺伝子発現に関与しています。そのため、多くの疾患との関連が示唆されており、スーパーエンハンサーを指標とした創薬研究開発が進められております。


※2:リチャード・ヤング博士について

リチャード・ヤング博士は、2006年のScientific American誌によって、"Scientific American 50" (SA50)という名誉な賞に選出されています。SA50には各年の科学技術、ビジネス、政策に影響を与えた50組の組織や個人が選ばれます。ヤング博士は、は胚性幹細胞(ES細胞)における多能性制御、および細胞分化のメカニズムの解明に寄与した功績が称えられています。

当該研究の過程で、マスター転写因子や調節因子が形成する高次なクラスターが細胞の独自性を決定づけることを発見し、このクラスターをスーパーエンハンサーとして提唱しました。


※3:ゲノム医療最前線「レチノイド(タミバロテン)と難病治療」シンポジウムポスター(平成30年1月30日開催)

http://jse.kenkyuukai.jp/images/sys%5Cinformation%5C20171205150533-EEF45DB7CCDA5528FC0BC3A44A505F9786227216CCBBF18CE8243741443C3544.pdf