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2017.12.12 シロス社がタミバロテンの第Ⅱ相臨床試験の初期データを発表

平成29年12月10日(米国時間)、Syros Pharmaceuticals Inc.(本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、以下「シロス社」)が、現在実施中のレチノイン酸受容体α作動薬(タミバロテン/TM-411/SY-1425、以下「タミバロテン」)に関する第Ⅱ相臨床試験の初期データを米国血液学会(ASH: American Society of Hematology)において報告しましたのでお知らせします。タミバロテンは、当社連結子会社のテムリック株式会社(以下「テムリック」)がシロス社に導出した薬剤です。


タミバロテンは、急性骨髄性白血病(AML)及び骨髄異形成症候群(MDS)の治療薬として、現在米国において第Ⅱ相臨床試験が実施されており、今回のASHでの報告は当該臨床試験に関する初めてのものであります。


シロス社が開発したバイオマーカーを用いたスクリーニングで選択された患者(RARA、IRF8陽性)で、2017年10月末時点に解析可能と判断されたタミバロテンの単剤投与群の58症例について報告しています。タミバロテンを1日 6 mg /m2 の用量(2分割投与)で経口投与(投与日数の中央値80日、最大8カ月投与)した患者において認められた有害事象の多くは比較的軽微(G1、G2)であり、高トリグリセリド血症(36%)、疲労(31%)、皮膚症状(28%)が高い頻度で認められました。


有効性の解析対象として48症例を用い、23例は再発/難治性AMLあるいはMDS高リスクと判断された群、25例がMDS低リスク群の患者です。このうち、再発/難治性AML患者・高リスクMDS患者の10例(43%)及び低リスクMDS患者2例(8%)において臨床上の効果を認め、9例が血液学的指標の改善、5例が骨髄芽球細胞の減少を示し、内1例では完全な効果(IWG基準)が認められました。また、再発/難治性AML患者・高リスクMDS患者のうち13例(57%)において安定した症状経過が観察され、さらに、タミバロテンを28日投与した後の骨髄芽球でのCD38の発現増加が11例(85%)の患者において認められました。


シロス社と研究チームは、この試験結果において治療困難なAMLやMDSに対するタミバロテン単剤治療の臨床的有効性と忍容性を確認し、さらにRARAとIRF8を用いたスクリーニングで高い治療効果を予測した患者群において血液学的指標の改善を確認することができたことから、今後はより現実的で高い治療効果を期待できる、既存の標準治療薬であるアザシチジンとの併用治療に焦点を絞った開発を進めることとし、タミバロテン単剤治療の治験は収束することとしています。また、新たにタミバロテンとダラツムマブとの併用群を試験に追加し、2018年始めに患者の組み入れを開始することも明らかにしています。これら2つの併用療法の試験結果は2018年に公表することを計画しています。


テムリックは平成27年9月に、シロス社と北米および欧州におけるタミバロテンの癌治療薬としての開発販売権に関する導出契約を締結しており、契約一時金の受領の他、開発段階に応じたマイルストン及び発売後のロイヤルティを受ける権利を得ております。


当社グループは、シロス社との連携をより強固にし、必要とされる支援を遅滞なく実施するよう務め、今後のマイルストン収益およびロイヤルティ収益の早期獲得を目指して参ります。


以上