お知らせ Information

2012.05.07 「Digestive Disease Week 2012」(サンディエゴ)における研究発表のお知らせ

「Digestive Disease Week 2012」(サンディエゴ)における研究発表のお知らせ

この度、米国サンディエゴで開催される「Digestive Disease Week 2012」にて、下記の研究発表を行いますのでお知らせ致します。

学会名: Digestive Disease Week 2012
発表日: 2012年5月20日 10:30 AM - 12:00 PM(口頭発表)
2012年5月22日(ポスター発表)
場所: San Diego Convention Center(米国サンディエゴ)

発表内容:

【口頭発表】

RQ-00000774, a novel, potent and selective acid pump antagonist, for the treatment of acid-related gastrointestinal diseases

(酸関連疾患治療薬としての新規高活性アシッドポンプ拮抗薬RQ-00000774)

【要約】

背景:RQ-00000774(RQ-774)は新規のアシッドポンプ拮抗薬であり,胃食道逆流症(GERD)や消化性潰瘍といった酸関連疾患の治療薬として開発中である.本研究では,RQ-774のin vitroならびにin vivoでの薬理作用を,現在唯一市販されているアシッドポンプ拮抗薬であるレバプラザンと比較検討した結果を報告する.

結果:RQ-774はブタ胃から調製したion-leaky膜およびion-tight膜のH+/K+ ATPase活性を抑制し,IC50値はそれぞれ 70 nM,20 nMであった.レバプラザンのion-tight膜におけIC50値は730nMであった.またRQ-774は,他の60種を超える受容体,イオンチャネルおよび酵素に対して100倍以上の選択性を示した.ハイデンハインポーチ犬を用いた試験では,経口投与したRQ-774は用量依存的にヒスタミン刺激の胃酸分泌を抑制した.0.3 mg/kgの用量では,投与後1時間で胃酸分泌は完全に抑制され,この効果は5時間以上持続した.一方レバプラザンは,1および3 mg/kg投与で刺激酸分泌を抑制し,最大効果は投与から2-3時間後に発現したが,3mg/kgにおいても完全には酸分泌を抑制しなかった.RQ-774(1 mg/kg)投与後21時間における酸分泌量は,溶媒投与と比較して明確に低く,さらに3 mg/kgの用量では投与後21時間においてもほぼ完全に酸分泌を抑制した.

結論:RQ-774は高い活性および選択性を示す新規アシッドポンプ拮抗薬であり,イヌモデルにおいて,単回投与で速い薬効発現と長い薬効持続を示した.これらの結果から,RQ-774は酸関連疾患において新たな治療薬になり得ると考えられる.

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

【ポスター発表】

RQ-00000010, the novel 5-HT4 receptor partial agonist, enhances clonidine-induced hypomotility and delayed gastric emptying in dogs

(新規5-HT4受容体作動薬RQ-00000010は,イヌにおけるクロニジン誘発の消化管運動抑制および胃排出遅延を回復させる)

【要約】

背景:機能性ディスペプシア(Functional dyspepsia;FD)は心窩部痛,もたれ感,早期飽満感といった上腹部症状を特徴とする機能性疾患である.またFDの病態には,胃排出の遅延や胃前庭部の運動低下が密接に関係していると言われている.消化管運動促進剤はFD治療の選択肢の一つと考えられているが,効果的で安全な運動促進剤は少ないのが現状である.RQ-00000010(RQ-10)は強力かつ高度に選択的な5-HT4部分作動薬で,心血管系への副作用の危険性が低いことを特徴とする.本研究では,正常またはクロニジン処置したイヌを用いRQ-10の消化管運動促進作用を検討した結果を報告する.

結果:経口投与したRQ-10は用量依存的に食後期の胃運動を増加させ,最低有効用量は1 μg/kgであった.クロニジン処置で食後期胃運動が低下したが,経口投与したRQ-10は1 μg/kgの用量で低下した胃運動を正常レベルまで増加させた.液体食を利用した胃排出能測定試験では,クロニジン処置で胃排出は明確に遅延した.経口投与したRQ-10(0.3 μg/kg)は遅延した胃排出を正常レベルにまで回復させた.

結論:RQ-10はイヌにおいて正常状態またはクロニジン誘発の低下した胃前庭部運動を亢進させ,さらに,遅延した胃排出を回復させた.これらの特徴は,RQ-10がFD患者の胃運動不全に伴う症状の治療に有効である可能性を示している.

以上